子育てには「正解」がないと言われています。
親も長い人生の途中であり、迷い悩みながら生きているのですから、何が正しいのかなんてわかるはずもありません。
けれど、私自身を振り返ってみると、どんな時も大切にしてきた軸がいくつかあります。
それは、特別な教育法でもなく、誰にでもできる「日々の小さな選択」の積み重ねでした。
🕊️子どもの“意思”を尊重するということ
おもちゃを選ぶ時も、お菓子を選ぶ時も、私はいつも子どもに「どうしたい?」「どれが良い?」と聞いていました。
たとえ些細なことでも、「自分で選ぶ」経験をしてほしかったからです。
「”これで”いい」では買わない理由
わたしは「これでいい」と言われた時は、買いませんでした。
だって、“これで”なんてものは、たいして欲しくないんです。
そういうものは、大切にしない。
迷うこともたいじなことなので、思う存分悩んで、決められない時はまた今度にしようと言いました。
逆に「これが欲しい!」と、はっきり言えた時には、迷わず買いました。
その「自分の意思を表明する力」こそが、将来、自分の人生を選ぶ力になると思っていました。
今の時代、親があれこれ提案しなくても、子どもは自然にいろんなものに触れ、興味を持つ機会があります。
だからこそ、親がすべきことは“与えること”ではなく、選ぶ力を見守ること。
興味の芽を摘まないようにしながら、その情報や環境が本当に健全かどうかを、大人の目で精査することが大切だと思います。
自由と責任のバランスをとる。
それが現代の親に求められる姿勢ではないでしょうか。
🎻「一度決めたら最後までやさいごまでやりなさい。
子どもが習いごとや部活を始めた時、よく親が言う台詞!
一度やり始めた事はさいごまでやりなさい。
私は、これは絶対言いませんでした。
「最後」ってどこ? 死ぬまで?
そう思ったからです。
やってみて、合わないと感じたらやめてもいい。
「辞める」って、勇気と決断力の入る事です。
そのタイミングを見極めるには、経験を積むしかないのです。
途中でやめたとしても、やりたい!やってみたい!という、自分の想いを叶えてあげた事は素晴らしいこと。
やらずに後悔するより、ずっと豊かな人生になります。
👻嘘をつかない・脅さない・交換条件を出さない
「早く寝ないとお化けがくるよ!」
「宿題したらゲームしていいよ」
こういう小さな嘘や交換条件は、子どもにはすぐ伝わります。
そして、一度「信じられない」と思われたら、
本当に大事な時に、親の言葉が届かなくなる。
だから私は、どんな時も正直でいることを選びました。
子どもが“納得できる言葉”で話すことを、何より大事にすること。
「子どものため」と言いながら、自分のためになっていないか
これは、以前も書いたことですが──
親が気をつけるべきなのは、自己投影です。
「自分はこうしてもらいたかった」
「自分ができなかったから、子どもにはやらせたい」
そう思う気持ちは自然なこと。
けれど、その動機が強くなると、いつの間にか“自分基準”で子どもを見てしまう。
「子どものため」という言葉を使う時こそ、それが本当に“子どものため”なのか、自分に問い直すことが大切です。
🍃まとめ/『育児は育自』
完璧を目指そうとしなくていいです。
ただ、誠実であることは、いつの時代も変わらない。
・子どもの意思を尊重する
・嘘をつかない
・やめる勇気を認める
この3つを意識するだけで、親子の間に信頼が生まれ、会話が途切れにくくなります。
そして私は、いつも思っていました。
【育児は育自】だと。
子どもを通して、自分の中にある幼い部分と向き合い、成長し直す時間でもあるのだと。
子どもを育てながら、親もまた育てられていく。
その過程こそが、親子という絆の本質だと思います。
  
  
  
  